← Juane's Note一覧に戻る
No.482026.01.21

虎琉金(トラリュウキン)— 燃ゆる紅と静かなる墨。水底に宿る「勇気」の紋様。

優雅にたなびく尾ひれ、高く盛り上がった背。琉金が持つ完成された造形に、まるで力強い筆致で墨を落としたような色彩を持つ金魚がいます。写真の金魚「虎琉金」です。その名の通り、虎を連想させる赤と黒の斑紋は、水槽という静かな世界に、心地よい緊張感と圧倒的な生命力を運んできます。Juane * です。こんにちは。

今日は、その荒々しくも美しい模様に込められた、力強いメッセージを紐解いてみましょう。

勇猛なる「虎」を写す色彩

古来より「虎」は、勇気や強さ、そして厄を払う守護の象徴として描かれてきました。 虎琉金の魅力は、なんといってもその「赤」と「黒」の対比にあります。燃え上がるような情熱の赤と、それを引き締める深い墨色の黒。

この二色が混ざり合うことなく、互いを引き立て合いながら体に刻まれている姿は、まさに水の中を泳ぐ勇者のようです。金魚という穏やかな存在の中に、こうした「野性」を感じさせる色彩が宿っている。そのギャップこそが、私たちの心を強く惹きつけるのかもしれません。

移ろいゆく色、変わりゆく自分

虎琉金の黒い模様は、実はとても繊細なものです。成長や環境の変化に伴い、黒がより深くなることもあれば、少しずつ赤に溶け込んでいくこともあります。 その「移ろい」は、決して退化ではありません。

それは、命がその瞬間の環境に応答し、懸命に「今」を生きている証です。人はいつでも、これまでの自分を変えて新しい一歩を踏み出すことができると思います。虎琉金が成長とともにその模様を変化させていく姿は、私たちに「変化を恐れず、今の自分を精一杯に表現していいんだ」という勇気を与えてくれるようです。

困難に立ち向かう「静かなる闘志」

ゆったりとした琉金の泳ぎの中に、虎の模様が宿る。それは、優しさの中に秘めた「強い意志」のようにも見えます。 人生には、波風が立つ時もあれば、静かな時もあります。どんな時でも、自分の中心にある熱い想い(赤)と、自分を律する強い心(黒)を失わない。

虎琉金の凛とした佇まいには、そんな自立した命の美しさが溢れています。優雅さの中に隠された「一歩も引かない強さ」を教えてくれるようです。

心に灯す、情熱のストライプ

虎琉金を眺めていると、不思議と力が湧いてくるのを感じます。 自分の中にある野性を信じ、堂々と泳ぎ続ける。私たちJun * Juaneも、この赤と黒が織りなす力強いエネルギーを、作品を通して伝えていきたい。 伝統的な美しさの中に、現代を生き抜くための「勇気」を添えて。虎琉金という名の小さな勇者を、これからも真っ直ぐに見つめ続けていきます。

【参考資料】

色彩の成り立ち : 虎琉金は、赤い琉金の系統から、黒い色素(メラニン)が強く残る個体を選別・固定したものです。この黒と赤の配分が虎の縞模様のように見えることからその名がつきました。

色の変化(褪色): 金魚の黒い色素は環境や水温、太陽光の影響を受けやすく、成長の過程で黒が消えて素赤(真っ赤な状態)になることもあります。この「変化しやすさ」もまた、虎琉金を鑑賞する上での醍醐味であり、一期一会の美しさとされています。

文化的象徴 : 東洋文化において「虎」は四神の一つである白虎に象徴されるように、西方の守護神であり、邪気を払う力があると信じられてきました。赤と黒の配色は、風水的にも「燃えるエネルギー」と「それを守り留める力」の両方を意味する、非常に縁起の良い組み合わせです。