十魚十色。「その子らしさ」を見つめる眼差し。
水槽の中を泳ぐ金魚たちをじっと眺めていると、一匹として同じ動きをする子がいないことに気づきます。食いしん坊な子、少し慎重な子、いつも誰かの後ろをついていく子。
Juane * です。こんにちは。
今日は、金魚たちが持つ豊かな「個性」と、その個体差を知ることがどう健康に結びついていくのかについてお話しします。
魚にも「性格」がある
かつて、魚の行動は単なる本能の反射だと思われていた時代もありました。けれど近年の研究では、魚にも明確な個体差、つまり「性格」があることがわかってきています。新しいものに真っ先に近づく好奇心旺盛なタイプもいれば、環境の変化を敏感に察知して物陰に隠れる慎重なタイプもいる。こうした個性の違いは、厳しい自然界を種として生き抜くための、大切な多様性の一部です。
その子にとっての「普通」を知る
健康管理において、私たちがまず身につけたいのは「その子なりの基準」を持つことです。 一般的に「元気な金魚はこう動く」という正解に当てはめるのではなく、その子が普段どんなふうに泳ぎ、どんなふうに眠るのか。その子だけの「日常のリズム」を把握しておくことが、何よりのエビデンスになります。
いつもは一番にエサに寄ってくる子が、今日は一歩引いている。 いつもは物静かな子が、なんだか落ち着きなく泳いでいる。 こうした「個」に根ざした微かな違和感こそが、数値やマニュアルでは測れない、最も早いSOSのサインになると思うのです。
違いを認め、環境を整える
複数の金魚が一緒に暮らす環境では、それぞれの個性がぶつかり合うこともあります。 活発すぎる子が慎重な子のストレスになっていないか、あるいはエサが全員に平等に行き渡っているか。それぞれの「個」のあり方を尊重し、みんなが自分らしく、のびのびと呼吸できる「居場所」を整えてあげること。
それは、私たちが社会の中で他者と関わり、それぞれの持ち場を尊重し合う「共同体」のあり方にも、どこか通じるものがあるのかもしれません。
個の輝きを尊重する
金魚一匹一匹を、代わりのきかない「個」として見つめること。 その眼差しが深まるほど、彼らが放つ生命の輝きは、より鮮明に私たちの目に映るようになります。
私たちJun * Juaneも、作品を創る際はその一匹が持つ独特の空気感や、個体としての意志を大切にしています。これからも、型にはまらない「その子らしさ」という美しさを、丁寧に紡いでいきたいと思っています。
動物性格学(Animal Personality):近年、魚類を含む多くの動物において、行動の個体差が時間や状況を超えて一貫して現れる「パーソナリティ(行動シンドローム)」の存在が科学的に証明されています。これは単なる個体差ではなく、進化的な適応戦略として研究が進んでいます。
学習能力と認知:金魚は非常に高い学習能力を持ち、飼い主の顔を識別したり、特定の音や光を報酬と関連づけて記憶したりすることが可能です。これらの学習のプロセスや反応の速さにも、個体ごとに大きな差があることが報告されています。
ストレス反応の多様性:個体によってストレスホルモン(コルチゾール)の分泌量や、それに対する行動反応(逃避か凍結かなど)が異なるため、個々の性格に合わせた飼育環境の調整がウェルビーイング(心身の健康)において重要であるとされています。





