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No.672026.01.23

令和水景図:第十景「月極(つきぎめ)の喜捨(きしゃ)・無用の御布施(おふせ)」

ご年長者のいるご家庭は特に要注意!

私の父は知らないうちに契約してること多くて定期的にチェックが必要です。泣

【解説】

作品名:
令和水景図:第十景「月極(つきぎめ)の喜捨(きしゃ)・無用の御布施(おふせ)」
主演:
半年分の請求書を見て、目玉が飛び出し泡を吹く琉金と、その横で淡々と職務を全うする集金鯰(なまず)
特記:
「初月無料」は地獄の一丁目。半年間、指一本触れていねぇ「覗きからくり(動画装置)」に、今日もせっせと小判を投げ込む。これぞ現代の究極のうっかりなり。

てやんでぇ!お立会い!これぞ令和の世の奇っ怪、「知らぬ間に財布が軽くなる病」の図でございます。「最初の一月はタダ!」という甘い撒き餌(まきえ)に、パクッと食いついたのが運の尽き。

ご覧なさい、この琉金の間抜け面を!半年ぶりに開いた通帳を見て、ようやく事態に気づいた瞬間でございます。「えっ?この『エドフリックス』って何だっけ?半年間、毎月千両!?一度も見てねぇのに!?」 驚きのあまり目玉は飛び出し、口からは蟹のように泡を吹き、鰭(ひれ)は痙攣して算盤(そろばん)を弾くことさえできやしねぇ!

部屋の隅をご覧じろ。契約した当初は「これで見放題だ!」と小躍りしたであろう「覗きからくり」が、今や埃を被り、蜘蛛の巣が張って放置されております。一度も中を覗いていねぇってのに、無情にも「自動引き落とし」の袋へ、小判がジャラジャラと吸い込まれていく。

その横をご覧じろ。契約の巻物を持った鯰が、一切の私情を挟まず、ただ淡々と、かつ正確に小判を回収しております。決して悪気があるわけじゃございません。仕事熱心なその姿は、むしろ鑑(かがみ)というべき職人肌。契約に基づき、粛々とその役目を果たしているだけでございます。

解約を忘れた自分が悪いのか、はたまた時の流れが残酷に早すぎたのか。もはや内容すら思い出せねぇ幽霊のような約束に、半年間も毎日欠かさず銭を払い続けていたようなもの。

「便利」という名の仕組みに身を委ね、うっかりが生んだ静かなる自滅。滑稽にして愛おしき金魚たちの「一人相撲」を、どうぞ心ゆくまでお笑いください。