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No.072026.01.20

「金魚」の名前に隠された、豊かさの秘密。

「金魚」 当たり前のように呼んでいるけれど、どうして「金」の魚と書くのか、ふと不思議に思ったことはありませんか?

Juane * です。こんにちは。

今回は、その名前に込められた、ちょっぴり欲張りで(笑)、でもとっても温かい願いについてのお話です。

始まりは、海を越えた「音」の重なり

金魚という名前のルーツは、お隣の国・中国にあります。 中国語で金魚は「チン・ユイ(Jīnyú)」と発音するのですが、これが「お金が余る」という意味の「金余」や、「金と玉(宝石)」を意味する「金玉」という言葉と、全く同じ響きだったんです。

(・・・あ。笑った人誰?)

「おうちに、お金と宝物が溢れますように」 そんな人々の切実な願いが、キラキラと赤く輝くお魚の姿に重ねられたのですね。

江戸の街では「お守り」として

その文化が日本に伝わって、江戸時代になると、金魚はもっと身近な「守り神」のような存在になりました。

面白いことに、当時の江戸っ子たちは「金魚を飼うと火事にならない」と信じていたそう。 火事の多かった江戸の街。赤い金魚は「火」を象徴し、それを「水」の中で飼うことで火を封じる……。 「お金持ちになりたい」という願いだけでなく「大切な暮らしを守りたい」という祈りも、金魚は背負っていたのかもしれません。

素敵ですね。

ただの「鑑賞用の魚」としてではなく、当時の人たちは金魚の中に「未来への希望」を見ていたのですね。 そう思うと、水槽の中でゆったりと泳ぐその姿が、なんだかとても頼もしく見えてきました。

豊かさの種を、心の中に

「金」の魚という名前。 それは、物質的な豊かさだけじゃなく、心の中に「ゆとり」や「彩り」をくれる存在、という意味も込められている気がします。

私たちJun * Juaneも、作品を通して、皆さんの日常にひとさじの「心の豊かさ」を届けられたら嬉しいです。

【参考資料】

中国の「諧音(かいおん)」文化:言葉の響きが同じものに縁起を担ぐ文化。金魚(Jīnyú)=金余(Jīnyú)の結びつきは、風水や伝統工芸のモチーフとして広く認められています。

江戸の「火除け(ひよけ)」信仰:江戸時代の俗信として、赤い金魚を飼うことは火難除けになるとされていました(『金魚問答』などの古書にも、金魚の効能についての記述が見られます)。