江戸の街に咲いた「金魚のサブスク」。持たない豊かさのカタチ。
最近よく耳にする「サブスク」や「シェアリング」。 実は、江戸時代の金魚の世界にも、そんな現代的で自由な楽しみ方があったことをご存知ですか?Juane * です。こんにちは。
今回は、江戸っ子たちの軽やかで粋な「金魚ライフ」をのぞいてみましょう。
鉢ごと借りる、という新しい楽しみ
「金魚を飼ってみたいけれど、準備が大変そう……」 そんなふうに思うのは、今も昔も同じだったのかもしれません。
江戸時代には、金魚を売るだけでなく「鉢ごと貸し出す」という、今でいうレンタルやサブスクリプションのような商売がありました。 お節句や夏のお祭りの時期だけ、美しい金魚が入った鉢を玄関先や店先に飾る。 必要な時だけ、最高に美しい姿を愛でる……。そんなスマートな楽しみ方が定着していたんです。
季節をシェアする、金魚売りさんの知恵
特に「盆金魚(ぼんきんぎょ)」と呼ばれる時期には、金魚売りさんは大忙しでした。
鉢のメンテナンスも、お水の入れ替えも、基本的にはプロである金魚売りさんにお任せ。「所有する」ことよりも、その瞬間の「涼」や「季節感」を大切にする。 形あるものを手に入れること以上に、そこにある「豊かな時間」を味わうことを、江戸の人たちは何よりの贅沢だと感じていたのかもしれません。
素敵ですね。
ただ「モノ」を売り買いするのではなく、金魚を通した「体験」や「思い出」を共有する。 そう思うと、金魚売りさんは単なる商人ではなく、街に幸せを届けるクリエイターのようにも見えてきませんか?
軽やかに、美しさを手渡していく
「持たないことで、もっと自由に楽しめる」 江戸の金魚レンタルが教えてくれるのは、そんな現代にも通じるサステナブルな精神かもしれません。
私たちJun * Juaneも、写真やアートを通して、皆さんの日常に「一番美しい瞬間の金魚」をお届けしています。 重い鉢を抱えなくても、いつでも心の中にキラキラとした金魚を泳がせていただけるように。 これからも、そんな軽やかで温かな「美しさのシェア」を続けていけたら嬉しいです。
盆金魚(ぼんきんぎょ)の風習:明治・大正期の回想録や江戸後期の記録には、お盆の時期に金魚を鉢ごとレンタルして飾る風習があったことが記されています。
『日本園芸史』等の記述:当時の行商人が、金魚だけでなく器(陶器鉢など)もセットで貸し出し、時期が終われば回収するという合理的な商売を行っていたことが確認されています。
江戸のシェアリング文化:金魚に限らず、江戸時代は着物やふんどし、果ては鍋釜までレンタルする「損料屋(そんりょうや)」という業態が発達しており、金魚の貸し出しもその文化の一環として存在していました。





