← Juane's Note一覧に戻る
No.652026.01.22
令和水景図:第八景「自力精算の怪・目録(コード)との死闘」

レジを待つ時って人格が出るなって思います・・・。
【解説】
作品名:
令和水景図:第八景「自力精算の怪・目録(コード)との死闘」
主演:
最新のカラクリにメンチを切る琉金と、スマホを片手に「まだか」と急かす後続の面々
特記:
読み取れぬはバーコードか、それとも文明の真意か。係員を呼ぶまでの絶望感は、まさに溺れるがごとし。
お立会い!これぞ現代の迷宮、都会の片隅で繰り広げられる「セルフレジ」という名の孤独な戦いの図にございます。「自分でやった方が早いはず」と意気揚々に挑んだはいいものの、いざ機械の前に立てば、金魚たちも一転、迷い子の如き有様でございます。
ご覧じろ、この必死な横顔。鰭(ひれ)に持った商品の袋を、右に捻り、左に傾け、裏返しにしても、カラクリはプイッと知らぬ顔を決め込むばかり。挙句の果てには袋をピンと引き伸ばして挑むも、返ってくるのは無情なエラー音だけで、ついには頭上の提灯に「係員呼出」の文字が赤々と灯り、自分が不慣れであることを周囲に触れ回る晒し者になってしまうのでございます。
さらに追い打ちをかけるのは背後の列。並ぶ金魚たちはスマホを片手に「あぁ、もうこんな時間か」と画面を睨みつけ、音の出ない溜息でじわじわと列を圧迫しております。ようやく現れた係員役のカエルがのんびりと解除するのを、ただただ肩を落として待つばかり。有人レジに並ぶより遥かに時間を食い、心に深い傷を負う……まさに令和の喜劇。
不便を承知で便利を追い求める、滑稽にして愛おしき金魚たちの姿をどうぞお楽しみあれ。




