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No.742026.01.28

スーパーマンじゃなくていい

今日は完全に雑感日記です。スルーOK!Juane * です。こんにちは。

今日はこれから、私にとって人生の恩人とも言える大切な方との打ち合わせです。会議に入る前から、あの日の情景が鮮明に蘇って、その感情を書き残したいなと思ってスマホを開きました。

かつて私が国連のESD推進機関RCEで、新設されたコーディネーターとして必死に走っていた頃の話。

仕事の募集要項は「何か楽しいことを考えて」「やることは貴方の自由」という、今思えばとてもざっくりとしたもの。「何?面白そうじゃない!」こんな募集で来る人は少ないだろうなぁ・・・なんて思いながらトライ。蓋を開けてみれば倍率は相当なもの。二次面接の部屋は、10名の審査員に囲まれ、背後には議事録係、側面には事務局……大きな部屋の中央にポツンと置かれた一脚の椅子。まさに圧迫面接そのものでした。

待合室で見かけた他の受験者たちは、誰もが聡明で凛とした、非の打ち所がない雰囲気の方ばかり。対する私は、週の半分を着物で過ごし、履歴書を取りに行った時も着物姿だったような「異質な存在」。面接で話したのは、ご当地ヒーローを立ち上げて環境教育をしている話や、当時、力を入れていた水陸両用車を使って重い障がいを持つ子供たちと海へ行く企画の話。

「あぁ、これは落ちたな。完全に場違いだわ」 周囲の失笑を買うような感覚を覚えながら、半ば諦め気分で会場を後にしたのを覚えています。

奇跡的に合格し、始まった仕事は想像を絶する過酷さ。 「なんでもいい」という言葉の正体は、行政の高い水準とルールに縛られた上での「なんでも良い」。ESDとSDGsがまだ別物だと強く考えられていた時代、自分の信念との乖離に苦しみ、常に20ほど抱えていた既存プロジェクトの調整と、毎月生み出さなければならない新規案件。他にも、イレギュラーで入ってくる大きな仕事や雑務の数々……。

進捗管理が追いつかなくて、デスクに貼りまくった付箋は、折り重なって一冊の本になるほどの勢い。それをたった一人で回す日々・・・。 「目標があれば達成したい」「課題があれば解決したい」という私の性格が、さらに自分を追い込んでいきました。いつの間にか、私は「何でもできるスーパーマン」にならなきゃいけないと思い込み、心はボロボロに疲弊していました。

そんなことを2年ほど続けていた頃・・・とある国の環境支援団体の方が、アタシにこう言ってくれました。

「あのね、SDGsってパートナーシップが要でしょ。これからの時代は、スーパーマンじゃなくてワンピースなんだよ」

「それぞれの能力を持ち寄って、チームでやっていけばいいんだ。君が今の状況に応えようとしてボロボロになっているのを見ていると、腹が立つ。君の本当の魅力が死んでしまう今の状況は、絶対によくない」

その言葉を聞いた瞬間、堪えていたものが決壊して、人目も憚らず号泣しました。 彼はその後、国際規模の大きなプレゼンなどでも「これからのESDやSDGsの進め方の本質」として、この言葉を多くの方にシェアしてくれました。

私がこの役職を去ってからも、彼とは折に触れてお話しする機会があります。その度に、あの日受け取った「スーパーマンじゃなくていい」という言葉が、アタシの根底に流れる温かい海流になります。

今、私の横には沢山の特殊能力を持った仲間がいます。2人で1人のアーティストとして、Junさんと色んなことにチャレンジしている今のスタイルも・・・。実は、彼の言葉があったからかもしれない。

さて、会議が始まります。 あの日もらった言葉を胸に、今日はどんな新しいプロジェクトを彼と作っていけるのか・・・。楽しみで仕方ありません。

行ってきます。

Juane *